「生理前の性行為で妊娠した」はありえる？妊娠の可能性について解説
「生理前に性行為をしたけれど、もしかして妊娠したかも…？」と不安に感じている方は少なくありません。一般的に、「生理前は妊娠しにくい」と言われていますが、絶対に妊娠しないわけではありません。
この記事では、生理前の性行為で妊娠する可能性について、女性の体の仕組みを交えながら分かりやすく解説します。
1. なぜ「生理前」でも妊娠する可能性があるの？
生理前の時期は、通常、排卵が終わってから次の生理が始まるまでの期間です。この時期は「黄体期（おうたいき）」と呼ばれ、子宮内膜が厚くなり、次の妊娠に備えている時期です。
通常、黄体期には排卵された卵子は寿命を終えており、妊娠は成立しません。しかし、以下のようなケースでは、生理前でも妊娠する可能性があります。
（1）排卵日のずれ
女性の生理周期は、ストレスや体調の変化によって簡単にずれることがあります。
「今が黄体期だ」と思っていても、実は排卵が遅れていたために、生理前の時期に排卵が起こり、妊娠が成立してしまうケースです。
（2）精子の生存期間
精子は、女性の体内で数日間（3〜5日程度）生存することができます。もし、生理が始まる数日前に性行為があり、その後に排卵が起こった場合、体内に残っていた精子が卵子と受精して妊娠に至る可能性があります。
このように、たとえ生理前だと思っていても、生理周期が安定していなかったり、排卵が遅れていたりする場合には、妊娠の可能性はゼロではないのです。
2. 妊娠したかも…？と感じたときのサイン
「もしかして妊娠したかも…」と感じたら、まずはご自身の体にいつもと違うサインがないか、注意深く観察してみましょう。
生理が来ない: 最も分かりやすいサインです。予定日を1週間過ぎても生理が来ない場合は、妊娠の可能性があります。
着床出血: 生理とは違う少量の出血や、茶色っぽいおりものが出ることがあります。
体の変化:
熱っぽい、だるい、眠い
吐き気や食欲不振
胸が張る、乳首が敏感になる
頻尿になる
気持ちの変化:
イライラしたり、気分が落ち込んだりする
これらの症状は生理前にも起こることが多いため、これらのサインだけで妊娠を判断することはできません。最終的な判断には妊娠検査薬や病院での検査が必要です。
3. 正しい妊娠検査のタイミングは？
妊娠したかもしれないと感じたら、生理予定日を1週間過ぎてから市販の妊娠検査薬を試してみましょう。
妊娠検査薬は、妊娠によって分泌されるhCG（ヒト絨毛性ゴナドトロピン）というホルモンに反応して陽性になります。このホルモンは、生理予定日直後では量が少ないため、正しい結果が出ないことがあります。
フライング検査（生理予定日前に検査すること）をしても、偽陰性（本当は妊娠しているのに陰性と出る）となる可能性が高いので、焦らずに適切なタイミングで検査をすることが大切です。
もし陽性反応が出た場合は、早めに産婦人科を受診して、医師に相談するようにしましょう。
まとめ
生理前は妊娠しにくい時期ですが、排卵日のずれや精子の生存期間を考えると、絶対に妊娠しないわけではありません。
もし不安に感じている場合は、まず生理予定日を過ぎていないか確認し、適切なタイミングで妊娠検査薬を試してみることをおすすめします。